裏不良 中学番外編 2
柔道部を辞めて、次に入ったのは剣道部。今度はドラマの影響でなく、柔道以外の武道がなかったからなんだ。なんで武道かというと、常識や理屈が通用しない不良が多いので、自分の意見を通したり、身の安全のために必要だったんだ。どこかの誰かさんみたいに、「話し合いで」なんて言ってる間に弁当を食べられちゃうし、殴られちゃうからね。実力の裏付けがある毅然とした態度が大事なんだ。
張り切って入部した剣道部だけど、来る日も来る日も正座をさせられて他の人の練習を見る毎日。時折黙祷させられ、本当に目をつぶっているか、顔の前で竹刀を振られる。防具は持ってないが竹刀は買ったので早く素振りだけでもしたくて仕方ない私は、1週間正座だけをやらされてキレてしまった。宮本武蔵に傾倒していたから、精神論を先に説かれると反抗の虫が治まり切れなかったんだよ。
その日、剣道初段だと威張っている一級上の部長に言った。
「座っていれば強くなれるのか?」
「早く竹刀を振らせてくれ!」
後輩を含むみんなの前で言ったのが部長の怒りをかったらしい。
「お前は生意気だ!そんなに言うなら俺が相手になってやる!」
そんなことを言ったって、私はチャンバラごっこはしたことはあるが剣道はルールおろか竹刀の握り方や振り方も知らない。でも後に引けない雰囲気で、やるしかなかった。やるからには残りの学校生活のためにも絶対に負けるわけにはいかない。先輩たちに防具をジャージの上に着けて貰い試合に臨んだ。とりあえず礼をしてしゃがんでから始めることだけ習い試合開始。
剣道には叩く場所が決まっていたらしいが、その時の私は知らない。とにかく目の前の部長を叩きのめしたかった。相手はド素人の私をからかう様に踏み込んで打つ真似をしてビクッとなる私を見て楽しんでいる。悔しいがどうしても叩かれたくないから反応してしまう。その時思ったんだ、このウザイ踏み込みの足をなんとかしようと。
そして次に踏み込んできた時、オモイッキリ竹刀で膝かスネの辺りを叩いてやった。部長は竹刀を放り出し足を押さえてうずくまった。止まった相手なら私でも当たる。思いっ切り振りかぶって頭(防具のない後頭部辺り)を叩いてやったんだ。部長は一瞬脳震盪でも起こしたのか床に潰れたよ。暫らくして起き上がり、私を卑怯だと言う。卑怯もなにも、私はルールを知らないし、初段で強いと言うなら、これぐらいの攻撃はかわせて当たり前なんじゃないの?と言ったらその場で退部。後日職員室に呼び出されて、今後どの部活にも入るなと言われたよ。それで空手の道場に通うようになるんだよね・・・・・・
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